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株式会社 廣文館
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コラム・ブックレビュー
広島在住のコラムニストによる “社会時評”コーナー! 月1回のペースで「読むことの楽しさ」をお届けします。

うつ病

 朝起きるのが難儀である。とりわけ月曜日の朝はしんどい。会社に行きたくない、と憂うつな気分になる。

 近所に住む精神科医と通勤電車で雑談。「月曜病なんですよ」と言うと、精神科医は「私も朝はまるで気力が沸かない。この前、うつ病の診断テストをしてみたら、何と『うつ病の疑いあり』に当てはまった。シャレにもなりませんよ」と苦笑い。同類を見つけてとたんに気持ちが軽くなった。

 広島市内で開業しているクリニックには、うつ病の患者が増えている。60代の高齢者が多かったが、最近は低年齢化の傾向もあるという。例えば、大学を卒業して就職したが社会に適応できなくて、仕事を辞めるといったケース。引きこもりにもつながる。

 1年間で3万人が自殺する時代。原因・動機別では「健康問題」が46.1%と最も多く、次いで「経済・生活問題」が24.7%、「家庭問題」「勤務問題」「男女問題」「学校問題」と続く。こうした原因で全体の90%がうつ病になり、自殺への引きがねになる。残りの10%は、三島由紀夫のように覚悟の自殺だと精神科医は言う。

 なぜうつ病になるのか。大きな要因はストレスである。このストレスにも「善玉ストレス」と「悪玉ストレス」がある。適度なストレスは能率を上げることにつながるが、その人の能力を超えると「悪玉」になる。上司が自分はできて当たり前と思っていることを部下に押し付けて部下をつぶしてしまう、という例はどこの会社でもある。

 几帳面で生真面目、凝り性、気配り人間がうつ病になりやすいそうだ。適当に手抜きをすることがストレス解消に大事。私の先輩が「あしたできることは、あしたしよう」と言っていたのを思い出す。これくらいの気持ちがあれば、うつ病から免れそうだ。

 もっとも、最近の会社はちょっとギスギスしすぎだ。「過ぎたるは及ばざるがごとし」である。まあ、一杯飲んでストレスを解消しようか。

 

【午睡/2003.08.19】


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