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株式会社 廣文館
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コラム・ブックレビュー
広島在住のコラムニストによる “社会時評”コーナー! 月1回のペースで「読むことの楽しさ」をお届けします。

イスラエルの旅(8)

 エルサレムの旧市街地は、全長約4キロの城壁に囲まれている。神殿の城壁からケデロンの谷をはさんだ東側に、標高825メートルのオリーブ山がある。そのオリーブ山に立ち、エルサレムの街を眺めた。

ユダヤ教、キリスト教、イスラム教のそれぞれ聖地になっているエルサレム。建物は薄いベージュのエルサレム石で統一されている。朝日が昇る時、夕日が沈む時、美しさに見とれてしまう。ひときわ目をひくのが、金色に輝く「岩のドーム」である。

城壁には8つの門がある。黄金門、糞門、シオン門、ヤッフォ門、新門、ダマスコ門、ヘロデ門、ステパノ門。オリーブ山から旧市街地に向かう。糞門をくぐるとユダヤ教徒が最も大事にしている「嘆きの壁」。そこにたどり着くには、テロ防止のため銃を持った兵士の前で手荷物検査をされた。

キッパと呼ばれるユダヤ教の帽子が用意されている。高さ21メートル。黒い帽子に長いひげを生やしたユダヤ人が、神殿の再建を願って祈っている。壁の石の隙間には、人々の願いを記した紙切れが置いてある。テレビでは見たことがあるが不思議な光景だった。

嘆きの壁から見上げれば、向こう側に神殿の丘に建つ黄金のドームが見える。岩のドームはかつてユダヤ教の神殿があったところ。イスラム教の預言者ムハンマドが昇天したと言われる聖岩を抱え込むように建っている。

ユダヤ、キリスト、イスラムの居住区が複雑にからみあうエルサレムの街。キリスト教徒は、イエスが十字架を背負って磔の刑に処せられるために歩いた道、ヴィア・ドロローサ(悲しみの道)をたどる。

およそ1キロ。ゴルゴダの丘に向かうヴィア・ドロローサを2000年前に心をはせながら私たちも歩いた。

【午睡/2008.4.21】


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