年末年始の休みを利用してイスラエルを訪れた。2007年3月に1度旅しているので、およそ3年ぶりの「聖地巡礼の旅」である。
「なぜイスラエルに?」という質問には、「2千年、3千年前の聖書の世界がそのまま残っているから」と答えることにしている。何度訪れてもまた行きたくなる。イスラエルの魅力は計り知れない。
前回はイスラエルのテルアビブ空港に降り立ったが、今回はエジプトのカイロ空港が旅の始めになった。聖書の2番目になる「出エジプト記」の預言者モーセの足跡を訪ねるのが目的である。
出発前にDVDを借りて「十戒」を見た。1958年に制作した映画で、モーセ役にチャールトン・ヘストン、エジプトのファラオ、ラムセス2世役にユル・ブリンナーが演じている。エジプトの奴隷にされていたユダヤ民族を、モーセが率いてイスラエルに向かうストーリー。紅海が2つに割れてその中をモーセ一行が進むシーンは有名だ。
個人的興味で言えば、ピラミッドやスフィンクスを1度見たかった。それが実現したのだ。砂漠の中に立つギザのピラミッドの前で、その大きさに圧倒された。4500年前に造られたという。悠久の歴史を感じざるを得なかった。
12月25日。広島のメンバー27人は、クリスマスの夜11時半に関西空港を出発。アラブ首長国連邦のエミレーツ航空で、ドバイまで11時間20分。そこから乗り換えて4時間、26日の朝11時ごろカイロに到着した。昼食後ピラミッドを見学し、カイロのホテルに1泊した。
翌日から、いよいよ出エジプト記をたどる旅。バスでスエズ運河の下を潜り、シナイ半島に向かった。荒涼たる岩肌ばかりのシナイ半島をひたすら走る。目指すはモーセが十戒を授かったシナイ山。麓の宿泊地に着いたのは夕暮れだった。夕食をとって仮眠。午前2時、シナイ山に登り始めた。
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