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株式会社 廣文館
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コラム・ブックレビュー
広島在住のコラムニストによる “社会時評”コーナー! 月1回のペースで「読むことの楽しさ」をお届けします。

《三寒四温》

1月いぬる、2月にげる、3月さる。昔からいわれてきた言葉だが、「月日の経つのは速い」と実感している。新年を迎えてから、もう2月が終わって3月になろうとしている。そんな思いになっている方も多いのではないか。

今年の冬はとりわけ寒かった。過去形ではなくて、まだ寒いのだが。東北・北海道、北陸などは記録的な大雪に見舞われている。なかでも、青森県の酸ケ湯では積雪が525センチと5メートルを超えているのだから半端ではない。

今月上旬、沖縄を訪れた。広島空港を飛び立つまでは防寒着だったのに、沖縄につくと半袖でいい陽気。濃いピンク色をした寒緋桜が咲いていた。日本列島も北から南まで長い。

寒さに震えていたら、春を思わす暖かい日がやってきて、それからまた寒くなる。まさに三寒四温で春が近づいてきているのを感じる。はらはらとはなびらの散る桜の木の下で、ぼんやりと過ごす至福の時を夢見る時期である。

この時分はほとんど冬眠状態になっている。家に閉じこもっていると、凶悪犯罪のニュースだけでなく、明るい話題も聞こえてくる。とりわけスキージャンプの高梨沙羅ちゃん。まだ16歳。テレビで素晴らしい大ジャンプを何度も見せてもらった。心を和ませてくれて、感謝、感謝である。

世界の情勢を見渡すと、どうみても明るいとはいえない。ヨーロッパの経済危機、中東、北朝鮮のきな臭い状況。日本でも領土問題の軋轢、財政赤字、年金問題など不安材料ばかりである。私の持論である「人類は破滅に向かっている」という思いは強くなる一方だ。

それでも、「どんなに寒い冬でも、やがて春が来て桜の花も満開になる」という想いがあるから、人間は生きていけるのだろうか。世の中を悲観的に見れば、絶望してしまう。楽天家になりたい。楽天家になろう。

【午睡/2013.2.28】


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