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コラム・ブックレビュー
広島在住のコラムニストによる “社会時評”コーナー! 月1回のペースで「読むことの楽しさ」をお届けします。

《亥年選挙》

今年は「亥年」。12年に1度、参院選と統一地方選が同時に行われる年である。政権与党の自民党は、亥年の参院選で苦戦を強いられることが多いという。地方有力者の集票力に依存した政党のため、春の統一地方選疲れの影響を受けやすいというのだ。前回の2007年の参院選は、自民党が大敗し、安倍内閣が退陣に追い込まれた。後の民主党政権誕生につながる。

さて今年はどうだろうか。政権を取った民主党は、その後の選挙で惨敗して政権を手放した後、ばらばらに分裂してしまった。「自民一強」というが、野党が弱すぎて相対的に一強になっているだけのように見える。森友・加計問題で国民の7割が問題ありと捉えていても、安倍内閣の支持率は40%台を堅持している。ただ、支持理由は「ほかより良さそうだ」という消極的支持である。

塚田一郎・国土交通省副大臣が「忖度した」の発言で辞任。桜田義孝・五輪相が「復興以上に大事なのが高橋さんだ」と高橋比奈子議員のパーティーであいさつし、辞任した。いずれも事実上の更迭である。安倍一強体制の緩みは極みに達している。首相は「任命責任」を口にするが、何の責任もとらない。

夏の参院選の前哨戦となる4月21日投票の衆院補欠選挙で、大阪12区、沖縄3区とも自民公認候補が敗れた。「一強」のおごりが有権者の反発を招いたと言える。だが、参院選で有権者が「自民一強にさせない」という判断をするのかどうか。今回の統一地方選では、無投票当選の多さや投票率の低さが気になる。有権者が政治に無関心なのか、あきらめの心境なのか?

「その国の政治はその国民のレベルを反映したもの」とよく言われる。立派な国民がいれば政治は立派なものになり、国民が無知と腐敗から抜け出せなければ、劣悪な政治が幅を利かせる―ということだ。現在の政治状況をみると、残念ながら絶望的になってしまう。ネガティブなことばかり考えていても始まらない。衆参ダブル選もささやかれている。せめて、「おごる自民にお灸をすえる一票を」という国民のバランス感覚に期待したいのだが…。

【午睡/2019.4.25】


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