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コラム・ブックレビュー
広島在住のコラムニストによる “社会時評”コーナー! 月1回のペースで「読むことの楽しさ」をお届けします。

《コロナうつ》

「新型コロナウイルス」のことを忘れたい、と思うがそうもいかない。コロナ禍は日本の場合、かなり収束してきたとはいえ、その影響はそう簡単に収まりそうにない。人間の考え方まで変えるほどの“大事件”だと、つくづく思う。

外出自粛だけでなく移動制限も緩和され、プロ野球も無観客ながら開幕した。街角やデパート、飲食店などには、人出も戻ってきている。ただ、世界的にはパンデミックは終息しておらず、むしろ拡大していいる。そのため、あれだけ多くの海外旅行客が押しかけていた日本の町に、外国人の姿は消えたままだ。コロナで大きなダメージを受けた経済も、回復には程遠い。

先日、久しぶりに広島の中心街へ買い物に出かけた。ところが、大失敗。うっかりしてマスクを忘れてしまったのだ。真夏日の暑さにもかかわらず、街行く人は全員といっていいほどマスク姿だ。マスクをしていないと、街行く人の視線が気になる。仕方なく、早々に切り上げて帰宅した。

戸外で人との間隔が空いていれば「マスクがなくてもいいのでは」と思うが、そうはいかないようだ。もちろん感染予防の注意は必要だが、もう少し柔軟な考え方はできないものだろうか。窮屈な世の中である。それ以後、なんとなく外出がおっくうになって、巣ごもり状態になっている。これが「コロナうつ」の兆候かもしれない。

この間、コロナに関するいろんな言葉がはやった。海外では「ロックダウン(都市封鎖)」が相次ぎ、日本では「緊急事態宣言」が発動されて、三密(密閉、密集、密接)、クラスター、濃厚接触、PCR、外出自粛、不要不急、ステイホーム、、巣ごもり、アベノマスク、ソーシャディスタンス…などの言葉が氾濫した。「新しい生活様式」としてテレワークやオンライン授業なども急速に進んだ。

個人的には、帰宅したらすぐ石鹸で手洗いをするようになった。マスクは必需品になった。人と直接会って話をする機会もほとんどなくなり、読書だけは増えた。コロナ前とコロナ後は、考え方も生活も大きく変わった。人間社会のもろさも痛感した。コロナの第二派の心配もある。これからの世への不安はぬぐえない。さて、コロナうつからどうやって抜け出すことができるのか。なかなか悩ましい。

【午睡/2020.6.25】


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