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株式会社 廣文館
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コラム・ブックレビュー
広島在住のコラムニストによる “社会時評”コーナー! 月1回のペースで「読むことの楽しさ」をお届けします。

《コロナの年》

コロナで始まり、コロナで暮れた年である。2020年は、これからずっと語り続けられる年になるだろう。それほど、新型コロナウイルスのパンデミックは衝撃的だった。

今年の1月末、中学時代の同級生と会食し、5月中頃にクラス会をする打ち合わせをした。早速、会場の予約、案内状の手配などを世話人で手分けしてすることになった。ところが、それから中国の武漢でコロナ感染が拡大し、日本にも広がり始めた。次々とイベントが中止になり、クラス会も3月に中止を決めた。

それから、コロナのパンデミックは世界中に広がった。日本でも緊急事態宣言が発せられて、マスク、手洗い、ソーシャルディスタンス、外出自粛など日常生活ががらっと変わったのは、みなさんがご存じの通りである。東京オリンピックも1年延期になってしまった。

春の第1波、夏の第2波、そして秋からの第3波とコロナの波は繰り返し押し寄せる。そのたびに、人の移動、3密を避けるよう自粛が叫ばれる。親しい友人と酒を飲みながらおしゃべりする、というごく普通の楽しみが奪われてしまった。巣ごもり生活が続くと、ストレスがたまる。うつ状態になる人も多い。

コロナ禍であらゆるイベントが中止になり、知り合いの音楽関係者は収入減であえいでいる。飲食店や宿泊施設、交通関係なども青息吐息だ。閉店や失業者も増えている。経済の落ち込みがいつ回復するのか先はまだ見えない。年末年始の帰省も控えるように呼びかけられ、孫たちが帰省できないジジ、ババは何と寂しいことか。

こんなダメなことばかり書いていると、憂鬱になる。自宅に籠る日が続くと、なんでもないごくごく普通の日常生活がいかに貴重であるかが分かる。コロナ禍だからこそ、ちょっとした出来事に喜びや感謝ができるようになった、と前向きにとらえたい。 来年はワクチンがいきわたり、コロナを忘れる日がくることを祈りたい。普通に人と会い、会話をすることができる日々が戻ってくるように。 冬が過ぎれば、必ず春が来る。

【午睡/2020.12.21】


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